今回は興味深いぬいぐるみの画像集です。ただのぬいぐるみではなくて、長年連れ添ったボロボロのぬいぐるみを集めた作品です。

幼児の頃は誰もがぬいぐるみを抱いて寝る。身に覚えが無い人でも、それはきっと忘れているだけだろう。あるいは毛布やタオルケットを抱きしめていただろう。成人してからもそれらを手放させない人もいるのだ。

このように幼児がぬいぐるみや毛布に示す過度な愛着を心理学の用語で「移行対象」という。あるいは「安心毛布」とか「ライナスの毛布」(ドナルド・ウィニコット:心理学者)とも呼ばれている。ライナスというのはスヌーピーに出てくる毛布を常に手放さないキャラクターの名前である。

「移行対象」とは何か?どういう理屈でそれはおこるのだろう。

幼児は未だ自己を持たず母親と自分が一心同体だと感じている。また母親と一体化している自分に万能感を感じている。しかし成長するにしたがい、どうやら自分は母親とはことなる一つの存在なのだと気がついてくる。その時、幼児は物凄い不安とストレスを体感するだろう。それを補うアイテムが毛布やぬいぐるみなのである。母親の存在を象徴する「乳房」の代わりとなるのがぬいぐるみという移行対象である。

移行対象を得ることで幼児は次の発達段階に行くことができるのだった。

母親と一体化していて万能だった時の安心感を、ぬいぐるみを抱いた時に思い出し安心する。

それでは、そんな大切なぬいぐるみの数々をご覧下さい、どうぞ。

6年もの

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6年もの

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8年もの

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24年もの

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34年もの

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50年もの

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104年もの

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欧米で最も有名なぬいぐるみは「テディ・ベア」だろう。むしろぬいぐるみといえばテディ・ベアなのではないか。テディ・ベアは欧米の子供たちに欠かせないアイテムである。それを象徴するような話に、欧米のパトカーや消防車には常にテディ・ベアが搭載されている、ということがある。自己や災害にあった不幸な子供たちの心を、現場において少しでも落ち着かせるための配慮なのであった。

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