近頃よく耳にするワードに「Qアノン」というものがありますよね。

Qアノンっていったい何?(後述します)。

一言で言えばそれは陰謀論の類といえます。

 

それはひとまず置いといて、Qアノンにちなんで今回の記事では

「陰謀論を扱った映画のランキング」という海外の記事があったので今回はそれをご紹介しますと先に伝えておきます。

 

ではでは、ランキングの前にQアノンについてザックリ説明したいと思います。

Qアノンとは2017年ごろからアメリカのネット掲示板(4chanあるいは8chan)で「Qクリアランスパトリオット(Qクリアランスの愛国者)」という投稿者が唱え始めた「陰謀論」のことです。

アメリカには「Qクリアランス」という機密情報にアクセスできる権限(政府高官が持つ)があるようです。

「アノン」とはアノニマスの略で匿名のネットユーザーのこと。

ではこのQアノンと呼ばれる陰謀論はどのようなものかというと、

「世界を支配している悪魔崇拝者・小児性愛者による国際的な秘密結社が存在し、彼らがすべてを支配している」というもの。

そして、この秘密結社に対抗できるのはトランプ大統領(とアメリカ軍)であると主張しています。

「Q」はその機密情報にアクセスでき、それをネット掲示板で世界に発信しているというわけです。

「Q」が誰なのかは今のところ判明していないようですが、2~3人ぐらいが「Q」という名前で共同で投稿しているのではないかと言われています。

以下にいくつか「Q」の予言や主張を挙げてみます。

■2017年11月3日に「嵐」が始まる

■2018年2月10日に大統領に狙われた人々が一斉に自殺する

■2018年5月に北朝鮮に関する「爆弾発言」の暴露がある

■2021年3月20日にドラルドトランプが再び大統領に就任する

■ドイツのメルケル首相はアドルフヒトラーの孫娘であるという主張

■一部のハリウッドセレブは小児性愛者であり、ロスチャイルド家は悪魔崇拝のカルト教団を率いている

 

根拠やエビデンスのまるでない内容なので、どのような人たちがこんな陰謀を信奉しているのかまったく不思議なんですが、掲示板「8chan」はQアノン信者の巣窟と言われています。

ただのネタで遊んでいるのであれば害はあまりなさそうですが、これが人種差別(特にユダヤ人を敵視しているが、最近はアジア人にも矛先が向いている)やテロ行為につながっている現状があるので、看過できない状況となっているというわけですね。

そしてこの8chanの管理人といえば、日本の2ちゃんねるを学び、西村ひろゆきからそれを会社ごと奪った人物、ジム・ワトキンスで、彼と彼の息子ロン・ワトキンスがQアノンと深い関係がある、あるいはQアノン本人ではないかという見方も強まっています。

こうなると日本人の我々からしても、どうせ外国でのさわぎだというように関心を持たないでは済まされない感が増してきますよね。

また、日本にもQアノン信者がいるといわれていて「Jアノン」と言われています。

 

さて、Qアノンについてはこのくらいにして、今回の本題「陰謀を扱った映画のベスト10ランキング」をご紹介します。

 

10位 The Lincoln Conspiracy(1977)

ザ・リンカーン・コンスピラシーという映画があるようです。日本ではおそらく公開されてないっぽいですね。同名の本が原作で1977年に作られた映画とのこと。

リンカーンの暗殺は自らを「ブルータス」になぞらえていたシェイクスピア俳優のジョン・ウィルクスブースの狂信的な犯行であったが、この映画では当時のスタントン陸軍長官や秘密警察本部長ベイカー大佐などが何かしらを隠ぺいするためにブースの犯行にさせたという説をとっている。

 

9位 カプリコン・1(1977)

 

火星に有人探査ロケットを打ち上げる計画が、実は不可能だということを打ち上げの当日に聞かされた乗組員たちが、家族たちを人質に取られたことで、火星に見立てた砂漠のセットでやらせ演出をさせられるという内容の映画。

こちらは日本でも公開されてるようですね。面白そうですねちょっと気になります。

1969年のアポロ11号の月面着陸がやらせ/でっち上げだという陰謀論は有名ですよね。それと関係があるのかもしれませんね。

 

8位 シリアナ 2005年

中東の石油利権とそれを取り巻く中東の王たち、石油メジャー、アメリカ(CIA)の陰謀、さらに経済アナリストやイスラム原理主義の若者といった登場人物が入り混じって、かなり複雑な物語のこの映画。

ベストセラーとなった原作は元CIAが著したノンフィクション『CIAは何をしていた?』。

僕はこれ本も映画も見ましたが、かなり頭をフル回転させてみた/読んだ記憶。それでも内容を追うのが精いっぱいだったと思う。

こういう複雑極まりない政治/経済的な陰謀を描いた作品ってたまに無性に見たくなる。興奮するよね(わかる人はわかる)。

これと似た感覚を覚えた映画に『裏切りのサーカス』という作品があります。スパイ映画ですが、これもとんでもなく複雑だった。興味がある方はぜひ。

 

7位 ニクソン 1996年

1972年の大政治スキャンダル事件として有名なウォーターゲート事件と、大統領再選を狙うニクソンを描いた作品。

映画自体面白いですが、ウォーターゲート事件って名前は知ってても内容をよく知らないという方にもおすすめの映画です。

敵対する野党民主党本部に共和党のニクソン大統領再生委員会の関係者が盗聴器を仕掛けていたという、とんでもない事件ですが、事件発生当初、共和党はしらを切り通したりもみ消し工作を進めますが、執拗な捜索によって次第に黒幕が浮かび上がってくるサスペンスミステリーの妙。同時にニクソンの人物像、当時の状況が描かれています。

 

6位 チャイナシンドローム 1979年

原発事故の真相を追求する女性リポーターを描いたサスペンス映画。

この映画を僕は見たことがありませんが、福島原発事故を経験した国の人間としてとても興味がある内容だと思いそのうち観るでしょう。

さて、この映画と陰謀論との関係がとても興味深い。なんとこの映画の公開後まもなく、あのスリーマイル原発事故が勃発したということなのです。そして「この映画を見た何者かがスリーマイル原発事故を起こしたのではないか」という陰謀説がアメリカで巻き起こった。

そんな陰謀説があったなんて知らなかった。

 

5位 ナイロビの鉢 2005年

2001年にイギリスで刊行されベストセラーになった『The Constant Gardener(ナイロビの鉢)』が原作。

スパイ小説で著名なジョン・ル・カレの著作です。

大製薬会社がおこなっている悪行を、緻密な取材をもとに描いた作品。製薬会社の悪行といわれても何かピンとは来ないのですがなんとなく何かありそうだなということはわかりますよね。しかも舞台がアフリカというのだから。

まだ見たことがない作品なのでぜひ見てみたいと思いました。

 

4位 インサイダー 1999年

 

たばこ産業の不正を暴こうとする男たちを描いた作品で実話をもとにしているようです。

これも見たことがないのですが、主演がアル・パチーノとラッセル・クロウということですからそれだけでワクワクしますよね。

しかも監督はいぶし銀で重厚な画を見せてくれる僕が大好きなマイケル・マンということで余計観たい(なんで見てないのか不思議だ)。

日本ではあまり話題にならなかったようですがアメリカで著名な作品のようです。

ひょっとすると渋すぎるのかな。

 

3位 マネー・ショート 華麗なる大逆転 2015年

 

世界的な経済危機を生んだリーマンショックの代表的な原因とされるサブプライム住宅ローンで稼ぎまくった投資家たちを描いた作品。

これは映画館で見ましたね。株とか証券とか投資とかに詳しくないので僕には難しいし、ブラピやクリスチャンベールといったイケメン大スターが出ているのに派手さのない渋い作品だなという印象がありました。

というかこのランキングが全体的にかなり渋い感じするな。だからか、逆に信用のおけるランキングにも感じてきました。

ちょっと勉強してもう一回見てみようと思った次第です。

 

2位 影なき狙撃者 1962年

これまた渋そうな作品がランクインしてますね。巨匠ジョン・フランケンハイマーの作品なのできっと有名なのでしょうが、2004年にデンゼル・ワシントン主演でリメイクされている(『クライシス・オブ・アメリカ』)らしいのにそれも知りませんでした。

東西冷戦、東側の手によって暗殺者として洗脳されたアメリカ人(かつての朝鮮戦争の英雄)をもと上官が食い止めようとする、政治クライムサスペンスとのこと。うわーーーなにそれ、マジ観て――って感じ!

てか、リメイク版の監督は『羊たちの沈黙』のジョナさん・デミじゃん。

これまた見ねばならんやつだ。

 

1位 JFK 1991年

 

最後は横道な作品がランクイン!

ふーーっ、知らない映画が多かったのであせりましたよ。

史上最強の陰謀事件ともいわれるケネディ大統領暗殺事件を描いた作品ですね。監督は意識の高いジャーナリスティックな作品で有名なオリバー・ストーン(7位の『ニクソン』も彼ですね)。

もはや説明する必要もないかもしれませんが、犯人として捕まったオズワルドはテレビ中継中にギャングに射殺されたことからもぷんぷん匂ってきますが、とにかくケネディ暗殺にはいろいろな組織、団体が関与しているといわれていて、政治家、マフィア、軍産複合体(企業)、CIAなどといった数々の真の黒幕たちがいるのは間違いないでしょう。

映画はその黒幕たちを追う実在の検事ジム・ギャリソンが主人公でケビン・コスナーが演じています。

189分の大作ですが、ぜんぜん長さを感じさせないほどにサスペンスフルでミステリアスでスリリングです(何言ってるかわからない)。

陰謀好きでこの映画を嫌いな人はいないでしょう。

何と、今年2021年はケネディ暗殺事件の機密文書のすべてがアメリカ政府によって全面公開されると話題ですよね。

この機会に当然、見直すべき作品と言えるでしょう。

 

はい、それでは陰謀を扱った映画のベスト10のランキングは以上となります。いかがでしたでしょうか。

いやほんと全体的に渋い(そうな)作品が多くて、ほかにはないランキングだったのではないでしょうか。

気になった方はぜひ見てみては。

僕は観ますね。

 

■参考サイト

https://listverse.com