4月8日、脳卒中のため、元英国首相・マーガレット・ヒルダ・サッチャーがこの世を去った。享年87歳。何事にもひるまない、あるいは非情だと形容され、「鉄の女」の異名を持つサッチャー。私たちにとって、彼女のことが好きか嫌いかということを両極端に決裂させるサッチャー。
サッチャー首相は、戦後の最も印象的な政治家の一人であることは間違いない。そんなマーガレット・サッチャーに敬意を表し、彼女の象徴的な場面の10選を紹介する。
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10・選挙
マーガレット・サッチャーは1975年、英国保守党党首選挙において出馬を不安視されていながらみごと党首に就任する。同年、ソビエトも参加した全欧安全保障協力会議(ヘルシンキ宣言)を痛烈に批判。ソビエトの国防省機関紙によって「鉄の女」と呼ばれ非難された(サッチャー自身がこれを気に入り、後にサッチャーの代名詞となった)。
1979年、英国経済の復活、小さな政府を掲げ、保守党を大勝に導く。英国初の女性首相の誕生である。サッチャーは首相就任によってメディアの露出が増えることをみこして、事前に9kgのダイエットを成功させていたという。